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作品紹介

有島生馬《静物》 1916年、鹿児島市立美術館

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優れた静物画はいつも、絵画とは何かという問いを私たちに投げかけます。近代の日本において、静物画は身近な素材でだれもが描くことのできる画題として定着しましたが、一方で、自由に画面を構成できるという特徴から創意をふくらませた画家たちによって、冒険的な静物画が制作されたことは、あまり知られていません。
本展では、これまで例外的と考えられてきたそのような作品もふくめて、日本全国の静物画約90点を展示し、近代日本の静物画の魅力を余すところなくご紹介します。
「静物」とはもの言わぬ事物のことですが、私たちが注意深く耳を傾けさえすれば、それらは自らがそこにあることの意味を語り始めることでしょう。
そして、作品にひそむ驚きと謎に満ちた物語りに気づくとき、あなたはきっとその虜となっているはずです。


第1章  歌うしゃれこうべ

幕末明治の画人たちは、はじめて見る油彩画の堅牢な画面に魅了され、試行錯誤を重ねてその技法を獲得しました。身近な事物を描く静物画は、彼らの技量を高め、油彩画の迫力を人々に知らしめるために最適な画題となりました。


第2章  輝くりんご

1911(明治44)年、高村光太郎は「静物画の新意義」を著し、なにげない生活の片隅を描く静物画こそ、純粋な表現にふさわしい画題であると主張しました。芸術家としての自意識に目覚めた画家たちは、西洋絵画における多様な方法論を貪欲に吸収しながら、より自分らしい表現を模索しました。


第3章  取れた把手

1918(大正7)年、岸田劉生《静物(手を描き入れし静物)》は第5回二科展に落選しました。当初、画面には手が描き込まれており、それが不評を買ったのです。静物画の片隅に描かれた手は、何を意味していたのでしょう。静物画でありながらその枠を超えていく作品は、存在の謎について問いかけてやみません。